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日本大学文理学部情報科学科
尾上研究室

世界各国の音楽流行に関する特徴可視化システムの開発

2021年度卒業生 三浦佳苗、畑佐有輝 による卒業演習作品です。

概要:音楽番組やCMのBGMなど、音楽は私たちの生活の中に多岐にわたって広く浸透しており、日々生活を送っている中で毎日のように触れている。さらに音楽ストリーミングサービスが普及していることにより、世界中の幅広い音楽を聴くこと、また過去から現在までの音楽を聴くことができるようになった。そのため、いつ・どこ・誰でも音楽を楽しむことができ、生活の一部になりつつある。しかし音楽ストリーミングサービスが普及したことにより世界各国の過去から現在まで沢山の音楽が聴けるようになった一方で、新しい曲を探す際に沢山の音楽がある中でどの国・どの期間の音楽を聴けば良いのかが決めづらい問題が挙げられる。このことに対し、我々は国・期間ごとに音楽の特徴を見せることでどの国・どの期間の音楽を聴けば良いかが決まるきっかけを与えられると考えた。そこで本研究ではSpotify ChartとSpotify APIから得られたデータを用いて国と期間ごと、さらに地域ごとの音楽の特徴を読み取れる可視化システムを作成した。Spotify Chartでは、2017年1月から今日まで69カ国を対象に各国の週間ランキングTop200を更新している。Spotify APIでは、各曲の発売日・類似曲・曲の特徴を指標化したものなど、より詳細な情報が取得できる。そこで69カ国を対象国とし、各国の週間ランキングTop200にランクインした曲を対象にSpotify APIを用いてさらに詳細な情報を得たデータから本研究のテーマである「国、期間ごとの音楽の特徴を読み取れるシステムを作成すること」が達成するよう目指した。地域、国、期間に関する俯瞰的な可視化にはヒートマップを使用し、特定の国、期間による細かな一曲単位の可視化にはスワームプロットを使用した。また曲の詳細な特徴量の可視化にはレーダーチャートを使用した。これら複数の可視化を用いたシステムを使用することでテーマが達成できるかを我々が実際に使用した適用例とユーザー評価から調べた。その結果、適用例では地域、国、期間ごとの特徴が把握できたことが分かった。ユーザー評価では我々が作成したシステムによってユーザーは地域、国、期間ごとに音楽の特徴が読み取ることが可能であったこと、また使用した可視化図は適した手法であったことが分かった。つまり、我々が作成したシステムは国と期間ごと、さらに地域ごとの音楽の特徴を読み取ることに有効なシステムだと考えられること、また使用した可視化図の選択は適していたと考えられることが分かった。

https://worldmusic.vdslab.jp/

世界各国の音楽流行に関する特徴可視化システムの開発

ロードマップ自動生成を用いた学習順序提示システムの開発

2021年度卒業生 織田尚哉、森悠也、上月那奈子 による卒業演習作品です。

概要:Web上にある技術に関する記事は、様々な習熟レベルの人へ向けた内容が混在しており、自身のレベルに適した記事を探す必要がある。また、技術によっては学習をする前提として別の技術について最低限の知識を必要とすることも多く、自身が有している知識がこれから学習しようとする分野においてどの程度関係があるかを判断することは難しい。ここで、特定の情報技術について新しく学習するにあたり、学習をするべき順序が直感的に理解ができるようなシステムがあれば、新たに学習を始める際に学習の効率を良くすることができると我々は考えた。学習手順を示すロードマップであればこの問題を解決できるが、これらのロードマップは特定の分野でしか存在していない点や作成に人的コストがかかるという問題点が存在する。本研究ではロードマップを自動的に生成し、対話的に操作ができるシステムを作成した。また、評価実験ではシステムが直感的に操作ができることや学習するべき技術の順番がわかりやすいなどの評価が得られ、新しく特定の技術を学習する際に学習順序を示すことができる有効的なシステムであることがわかった。

https://roadmap-legends.vdslab.jp/

ロードマップ自動生成を用いた学習順序提示システムの開発

映画製作に関与する人物に着目した映画検索アプリケーションの開発

2021年度卒業生 高田楓我、金子恭平、伊藤辰光 による卒業演習作品です。

概要:映画ストリーミングサービスが普及したことより映画に触れる機会が多くなり、映画を探す機会もより多くなった。ストリーミングサービスのおすすめや映画検索サービスなど映画検索方法が充実しているが、おすすめで紹介される映画が視聴済みの映画ばかりであったり、第三者による評価が自身に合わず映画を見たいのに見れない状況が発生してしまうことがある。そこで我々は「自力で興味が持てる映画を効果的に探す」を目的とする映画検索アプリケーションを提案した。第三者の評価を入れない、人物に着目するなどの目的を解決できる要件を定義し、それを満たすアプリの製作を行った。本提案アプリでは Filmarks から第三者の評価を持たない映画の基本情報を取得し、任意の人物が携わった映画のジャンル、製作年度、共演関係などの情報からユーザーの好みを選択して映画を絞り込む機能を作成した。また、任意の人物の特徴を出すための機能として、人物の活躍時期を製作年度と映画に携わった回数で表す棒グラフ可視化、共演関係や共演回数をネットワークに落とし込んだ可視化をした。任意の人物を選択させるための検索機能や制作国とジャンルから絞り込まれた映画の中から共演回数の多い人物を提案する機能、映画情報から人物を選択できるような機能を作成した。これらが要件を満たし、特徴を読み取れたかをユーザー評価にて確認した。その結果、要件を満たし可視化図から特徴を読み取ることが可能であることがわかった。第三者の評価がないことによるメリットがあったの意見より「自力で興味が持てる映画を効果的に探す」という目的を達成できたことがわかった。

https://movis.vdslab.jp/

映画製作に関与する人物に着目した映画検索アプリケーションの開発

Twitterにおける情報拡散シミュレーション支援のための可視化システム

2020年度卒業生 船木 駿之介、望月 沙和 による卒業演習作品です。

概要:2011年3月に発生した福島第一原発事故以降、SNS(social networking service)で「放射線による健康被害」の情報発信が科学者・専門家らを中心に行われた。短期間で正しい・間違った情報問わず様々な内容が発信・拡散され、人々は混乱した。そこで、どうすれば正しい情報が広がっていくのかの議論が行われ、Twitterのインフルエンサーを起点とした情報拡散シミュレーションの研究が佐野ら1によって行われた。ユーザー間の繋がり(ネットワーク関係)から拡散状況を知る事は、シミュレーションを行う上で重要であることが分かった。我々は、拡散シミュレーションを支援することを目的にして、ネットワーク構造を把握しやすいような可視化システムを作成した。

https://dorapon333.github.io/nivo2/

Twitterにおける情報拡散シミュレーション支援のための可視化システム

サッカー観戦のための試合特徴の多次元データ可視化

2020年度卒業生 坂本 愛弥、出口 翼 による卒業演習作品です。

概要:オリンピックの開催が近づいており、さらに今回は日本開催ということで普段はスポーツ観戦しない人でもスポーツへの注目が高まっている。そこで私たちは、スポーツの中でもサッカーに注目し、サッカーの知識がない人でも観戦を楽しんでもらうために、Jリーグの試合の数値データから盛り上がった試合や注目すべき試合の可視化を行うサイトを作成した。可視化を行うにあたって、Hexbinでの散布図、平行座標プロット、レーダーチャートの3つの可視化図を用いた。Hexbinでは試合データの特徴分布、平行座標プロットではチームの特徴、レーダーチャートでは試合の詳細データを可視化した。結果として3つの可視化を相互に利用しあうことで注目度の高い試合やチームを発見することが出来た。

https://tsubasadeguchi.github.io/soccer/

サッカー観戦のための試合特徴の多次元データ可視化